「日本産狼の研究」(直良信夫)

 狼の専門書。骨、特に頭蓋骨の計測値の話が中心。まだDNA検査はまだ発明される前の時代なので、骨の大きさ、形状から日本の狼の特徴を論じている。サンプルは個人所有も含め日本各地で保管されていた骨、大半は頭蓋骨である。比較対称は大陸の狼、古墳時代の遺跡から発見された古代の狼、犬、など。
 日本の狼が絶滅してからの研究だから、当然野生の生体観測などは行えない。絶滅した動物の調査とはこのようなものになって当然か。
 結論として、ニホンオオカミは大陸の狼の同類で小型の動物、とのこと。大陸の狼の亜種か同種かは名言をさけている。また、古墳時代までは大陸の狼に匹敵する大型の狼が棲息していた、とのこと。
 ニホンオオカミ関連の書籍は、感情的な物語風の書籍が多いと感じていたが、本書は別だ。1965年に第1刷が発行されて以来、高額にも関わらず現在でも絶版になっていないのは、科学的な内容であるからではないか。巻末には少しだけオオカミ信仰や各地の伝聞に着いても触れているが、かなり抑制の効いた表現であり好感が持てる。
日本産狼の研究
校倉書房
直良 信夫

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